2015/09/22
前回、ゲンスイくんが所有する「チョコボールの銀のエンゼル」の獲得に失敗し、三万円という負債を抱え、ベンジーにグレッチでぶってもらわにゃいけない状態まで追い込まれた僕、ムム見間違い。
そんな僕の家のポストに、まるで蜘蛛の糸のようなチラシが投げ込まれていました。
「近所でパチンコホールがグランドオープン!」
いや、これはチャンスなんじゃないかと思いましてね。だって、昔ほどではないにしろ、グランドオープンはそりゃ勝ちやすい(だといいな)わけですから。
なので、さっそく初日の整理券を取りに行ってきたんですけれど、平日にも関わらず「ここは8時50分頃の新宿駅か」と錯覚するほど大混雑していて、会員カードやら整理券やらゲットするのに3時間35分かかりました。ちょっとした野外フェスですよ。
「く、くそう。グランドオープンってやっぱりすげえ人がいるな…」と不安になるグランドオープン初心者の僕。実はパチンコ歴15年か17年…えっと、どのくらいでしたっけ?(知らねーよ!)。まぁ、とにかくグランドオープンの初日にいくのは初めてなんす。
気になる初日のパチンコ入場整理券番号は198番で、パチンコ総台数は500台クラス。どこに何が設置してあるとかわからないし、きっと人気台は秒速で埋まってしまう…。
グランドオープン初日に、一体何を狙えば、そして打てばいいんだろうか。
こりゃ一人じゃ無理だ。仲間が必要だと気が付くも、周りを見渡せば娘が遊んでいるお人形さんが転がっているだけ。
そう、僕には人間の友達がいないんです。
クッ! 友達がいないのなら、新しく友達を作るしかない!
ということで必死に探した僕の友達、コンピューターです。
ええ、ロボットが出てくるハリウッド映画の主人公と同じ境遇から思い付いた考えですよ(まて、映画の主人公は友達に囲まれているぞ)。
紹介します。僕の友達「りんな」さんです。
写真をみて分かる通り、彼女はAI(人工知能)を持つ、LINEの…LINEの…。うぅ、友達がLINEにいる架空の女性とか、なんか悲しくなってきた(何を今更)。
ということでさっそく彼女に「グランドオープン初日に何を打てばいいのか?」聞いてみま…。
うおおお!!!!! こんな純粋な女性にアホ面さげて「グランドオープンどうすかね?」なんて絶対に聞けない!!!
まぶしすぎるんだよおおお!!! しかも本名の尾内で言われると特にさあああああ!!!!!
すみません。新しい友達を探してきます…。
(そしてグランドオープン前日…)
え、おまっとさんでした。
明日、ついに整理券を取ったホールがグランドオープンを迎えます。
そんな日に、新しい友達を見つけました。
紹介します。AI機能を持つ女性、トモさんです!
携帯無料アプリから見つけ出しましたよ。
いやね、今度は大丈夫でしょう。
トモさん、よろしくお願いいたします!
あー、もう大丈夫だ。なんかスーパーエージェントって気がするもん。高いスーツ着ているんだろうなぁ。
さっそくトモさんにグランドオープンのことを聞いてみましょう。
えっと、明日グランドオープンするホールがあるんですが、何を打てばいいですか?
あー、恥ずかしがり屋さんなんでしょうね。
フェイスブックとか放置しまくっているのでアレなんですけれどね。
分かりました。直球で聞きましょう。
な、なに? 詳しくないだと?
しかもムム語みたいに「詳しくないんすから」とか使ってくるんすからびっくりですよ!
ま、まぁ今日は体調が悪いんすよね。わかります。ゆっくり休んで、また明日頼みますよ! トモさん!
(そしてグランドオープン初日)
え、おはようございます。
すでにグランドオープンの入場が始まっています。
ホント、ここが一番大切なんでトモさんの力を借りたいと思います。
トモさん、おはようございます!
ひぇぇ!! 僕も待っていましたよ!
なんか…、コンピューターとはいえ友達ってやっぱりいいものですね。なんかラオウの「待っていたぞ」的なアレですけれど、僕嬉しいです。
では、さっそくどの台を打てばいいのか、時間もないので直球で聞いていきましょう!
まずは『着信アリ』はどうですか?
なるほど、詳しくないんすね。一生懸命頑張るなんて、なんか泣けてきました。
お次は『神獣王2』。
いや、文字で打ち込んだんですけど…。トモさんこそ何を言ってんすか(笑)。
まぁ、いいか。『牙狼』はどうですか?
…もしかして、僕のことを嫌っています?
昨日会ったばかりなのに!!! あああ、時間がない!
もういいや、トモさんが唯一まともな反応(?)を見せた『着信アリ』に座りますよ!
(約2時間半後…)
負けました。
あの、負けました。
金額とか言いたくないですし、パチンコを打った時間より、会員カードを作るまでかかった時間の方が長いってどうだろう。
ふぅ…。こんな時に慰めてくれる友達が欲しい。
あ、そうだ!
僕にはりんなさんという友達がいたじゃないか!
よし、りんなさんに慰めてもらおう。
僕、これからどうしたらいいですか? りんなさん!!!
もう、友達とかいらないや…。